プリント配線板上へのメッキプロセス

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≪ 表面処理 ≫

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プリント配線板上へのメッキプロセス
プリント配線板上へのメッキプロセス
プリント配線板の種類
プリント配線板へのめっきは導体回路を挟む絶縁樹脂へめっきする事から始まる。
又、プリント配線板は層数・作り方によって下記のように大別される。
1.片面基板
2.片面スルホール基板
3.両面スルホール基板
4.多層基板
5.ビルドアップ基板


プリント配線板のメッキ工程
【デスミア工程】
PTH(plated through hole)の工程では、ドリル後(穴あけ)に高圧水洗によりドリルバリの除去を行なう。
最近では多層基板が多く、ドリリング時に発生する内層接続部に付着する樹脂残渣を溶解除去するデスミア工程を必ず使用する。
又、スミアの発生し難い基板でもホールクリーニングとして使用される場合が多い。
樹脂上に無電解銅膜を形成した後にパターンめっきを行なって回路形成するセミアディティブ工程のビルトアップ基板では使用する樹脂全面をデスミア工程で処理し、形成するめっき回路の密着性を確保する。


【導電化処理工程】
絶縁部(樹脂部)へのめっきは均一な触媒吸着とめっきが求められる。
ドリル径の小径化、基材の多様化から電気めっき下地の均一膜を作ることにも様々な注意が必要。
不均一、部分的な無めっきの発生は、はんだ実装時の濡れ不良やブローホールの原因となる。
樹脂の種類やガラス繊維への確実なめっきへの工夫が検討されており、樹脂上への密着を向上させるめっき浴も提案されている。


【化学銅プロセス】

PTHへの化学銅プロセスはめっきのつき回りが重視され、バックライトテスト等で評価される。
脱ホルマリンの流れを受け、ダイレクトプレーティングプロセスへの流れが注目されているが、績と安定品質からビルドアッププロセスには化学銅が多く使われ続けている。

1.クリーナーコンディショナー
基板表面のクリーニング、スルホール内壁の濡れ性促進、キャタリストの吸着促進を目的とする。
デスミア工程と分離型の工程では乾燥により濡れ性が低下している為、確実に処理液が内壁処理できる下記の様な工夫が必要。
・シリンダーショック
・振動脱泡
・液中スパージャー

2.ソフトエッチング
基板銅表面の酸化膜除去と密着性確保を目的
エッチング量 1〜3μm
管理 酸化剤濃度と溶解銅濃度を分析
過硫酸塩類を使用する場合は表面に残渣が残り易い為、浸漬し硫酸酸洗

3.プレディップ
酸性のPd/Snタイプのキャタリストを使用する際は次工程に水や不純物の持込を防ぐ為に行なう。
触媒(Pd,Sn)を除いた酸性キャタリスト水溶液に浸漬
処理液は無色のままであるので銅濃度管理が必要
(銅は塩化第一銅で溶解していく)
アルカリタイプのキャタリストにはプレディップ工程必要ない

4.キャタリスト
スルホール内壁、基板表面に付着し化学銅の反応触媒となる。
管理 2価のSn、Pd、溶解銅濃度を分析
塩素イオン濃度はプレディップの管理で維持
キャタリスト溶液は酸化により酸化物膜(シルバーフィルム)が生成し易い
基板表面へ付着しザラの原因となる場合がある。
食塩系のキャタリストは、粘度が特に高い
高アスペクト比のスルホールでは注意が必要で下記の様な設備仕様を採用する。
・シリンダーショック
・連続循環ろ過
・オーバーフロー
・空気攪拌は行なわない

5.アクセレレーター
Pdの金属化処理を行ない化学銅めっきの反応触媒核を形成

6.化学銅めっき
アルカリ性の銅錯体溶液
還元剤としてホルマリンを使用
絶縁樹脂上に形成されたPdを核として0.2〜1.0μmの銅めっきを形成
主反応、副反応による変動が激しく一定した析出皮膜の維持が難しい。
短いサイクルで分析、補正補給が必要な為、自動管理装置の導入が望ましい。
条件により膜厚ばらつきが発生し易い。
その為、めっき装置は循環量の確保、循環による槽内濃度ばらつきを抑える事が必要。



【その他の導電化処理工程】
ダイレクト・プレーティング
化学銅めっき浴を使用しない工程、欧米を中心に採用が進む
触媒(Sn/Pd、Pd)、導電性樹脂、カーボンを使用
電気めっき下地の導電膜を形成
浴管理容易、ホルマリンフリーによる作業環境改善
小径、高アスペクトスルホールへの有効性期待
(化学銅ではめっき析出時に発生する水素ガスがスルホール内に残るとボイドが発生)


【電気めっき】

電気めっきは硫酸銅めっきが主流
過去はピロリン酸銅めっきが多く使われていた
(めっきレジスト、基板製造の環境変化から切り替えが進んだ)
皮膜の品質 熱衝撃、冷熱サイクルに耐用できる物性が要求される
更に高速めっき、膜厚の均一性も求められてきている

パターンの膜厚均一性、スルホールへのつきまわり性の重視

BVH(Blind via hole)への均一つきまわり、via底の密着性、めっきで埋めるFilled viaへ展開が進んでいる。

めっき装置も改善改良が加えられており、縦型プッシャー方式、不溶性アノード採用
水平型デスミア・化学銅・電気銅への展開が進んでいる。



【無電解ニッケル/金めっき】
従来の端子めっきに代わり 部品実装対応の表面処理として脚光を浴びる。
皮膜耐食性が大きなハードルとなっていたがニッケル皮膜の耐食性向上 金置換めっきの改善により採用実績が増えた。


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