排水処理

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排水処理
水質汚濁の歴史
我が国で発見された最初の公害は1609年に発見された足尾銅山(栃木県)から発生した銅を含む排水により、渡良瀬川及びその下流に発生し、汚染され川魚に被害を出した事である。
足尾銅山は明治10年(1877年)から本格的な発掘が行われた為、公害として上記の現象が起きたのは明治11年(1878年)頃の事である。
その後も、第二次世界大戦後の日本経済の発展と共に公害による事件や病気が発生した。

【代表的な例】
年数 事件・病名 物質名
1878年 足尾銅山事件 銅を含む排水
1958年 浦安事件 紙パルプ工場排水
1959年 水俣病 水俣:有機水銀の魚による生物濃縮
1965年 水俣病 阿賀野川流域:有機水銀の魚による生物濃縮
1968年 イタイイタイ病 神通川流域:カドミウム


有害物質についての一律排水基準
主に戦後の高度経済成長時に数々の産業の発展及び、其れに伴う公害病の発生が度々起こる様になるにつれ、重金属をはじめとする化学物質が健康に悪影響を与える事が解明され、その都度規制や法律が定められてきた。

【水質汚濁防止法による一律排水基準値】
規制物質 規制値(単位:mg/L)
カドミ及び化合物 0.1
シアン化合物 1
有機燐化合物 1
0.1
クロム 0.5
砒素 0.1
水銀 0.005
アルキル水銀 不検出
ポリ塩化ビフェニル 0.003
トリクロロエチレン 0.3
テトラクロロエチレン 0.1
ジクロロメタン 0.2
四塩化炭素 0.02
1.2-ジクロロエタン 0.04
1.1-ジクロロエチレン 0.2
シス-1.2-ジクロロエタン 0.4
1.1.1-トリクロロエチレン 3
1.1.2-トリクロロエチレン 0.06
1.3-ジクロロプロペン 0.03
チウラム 0.06
シマジン 0.03
チオベンカルプ 0.02
ベンゼン 0.1
セレン、化合物 0.1
ホウ素、化合物 10 海域230
フッ素、化合物 8 海域15
アンモニア、化合物及び
亜硝酸化合物、硝酸化合物
100


【生活環境項目関係】
水素イオン濃度指数 5.8以上8.6以下 海域5.0以上9.0以下
BOD 160 日間平均120
COD 160 日間平均120
浮遊物質量 200 日間平均150
N-ヘキサン 5(鉱物類) 30(動物類油脂)
フェノール類含有量 5
3
亜鉛 5
溶解性鉄 10
溶解性マンガン 10
クロム 2
フッ素 15
大腸菌群 日間平均3000個/cm3
窒素 20 日間平均60
リン 16 日間平均8


メッキ業における排水処理について
現在の表面処理は非常に多様化しており、メッキする重金属の種類やメッキ浴の違いにより、排水処理設備の有無、処理フロー、処理薬品の選定に付いては、各社試行錯誤されており、様々な方法がとられているのが現状である。

【一般的な排水処理フロー】
■シアン化合物
↓※主にアルカリ塩素法を使用し次亜鉛素酸ソーダによる処理が行われている。
↓その他電解法、衝撃法、群青法、電気透析法が一般的である。
↓■六価クロム及びその化合物
↓↓※主に還元沈殿法を使用し重亜硫酸ナトリウムによる処理が行われている。
↓↓その他イオン交換法が一般的である。
■その他の重金属
↓※主に水酸化物法を使用し苛性ソーダ、硫酸にて処理が行われている。
↓その他硫化物法が一般的である。
■無害化された重金属の水酸化物
※その他沈殿処理された物は、フィルタープレスにより脱水されて埋め立て処理されている。
その他建設用埋め戻し剤に加工後再利用、硫化物法による硫化物としてマテリアルリサイクルされている。

その他の処理方法
近年、環境に配慮し工場廃水を出来るだけ排水しない様にする傾向がある。その場合、イオン交換樹脂、各種膜により工場内にてリサイクル処理されている。

業界としての問題点
メッキ技術が発達するにつれ、電気を使わないメッキ『無電解ニッケルメッキ』等がその特性により普及しているが、還元剤に主に使用されているリン化合物等により自社の総合排水処理設備では処理出来ない場合が多く産業廃棄物として工場外に引取り処理されている。
引き取り後は、中間処理業者にて無害化されNi分に付いては、水酸化物として埋め立て処理されているが、最近では硫化NiとしてNi分として回収されたりしている。
また、無電解Niについては数ターンで廃棄後、建浴されるのが一般的だがメーカーによっては、膜技術などにより数十ターン使用出来る浴も開発されている。

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