UTB 513Y法による半光沢スズおよびハンダメッキ

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≪ 表面処理 ≫

錫及び錫合金メッキ
有機酸浴
UTB 513Y法による半光沢スズおよびハンダメッキ
UTB A法による半光沢スズおよびハンダめっきは、現在、それほど光沢を要しない部品(IC、トランジスター半導体等、均一電着性、被覆性を要求される精密な電子部品)で、特にバレルめっきに巾広く賞用されています。しかし、UTB A使用による方法では、使用電流密度範囲が狭いため、ラックおよび高電流密度で作業する連続めっきの使用が困難でした。
今般、これらの欠点を補うべき添加剤として開発したUTB 513Yは、使用電流密度範囲が極めて広く、アルカノールスルホン酸(AS)浴、フェノールスルホン酸(PS)浴、ホウフッ化浴、硫酸浴の各浴におけるバレル、ラックおよび連続めっきの使用に際し、いずれも優れためっき特性を満足する半光沢剤です。
特徴
■外観が一様でホコリ、指紋が付きにくい
■ハンダ付け性、耐食性が優れています
■使用電流密度範囲が極めて広く、バレル、ラックおよび連続めっきの使用が可能です
■めっき液が安定で、外観、均一電着性、被覆性、つき回り性等のめっき特性が優れています
■AS浴、PS浴、ホウフッ化浴については、スズめっきをはじめ、6:4逆ハンダ等の各種組成のハンダめっきの使用が可能です
■ハンダ電着物中の鉛量(%)は、浴中の鉛量(%)に比例するため、所定の電着物組成が得られ、現場での浴管理が容易です
■電流密度を変化させても、電着物組成が安定しているため、現場での浴管理が容易です
■めっき液の発泡性が極めて小さいため、泡公害を伴いません

浴組成および健浴方法
浴種類 項目 ラック浴 バレル浴
アルカノールスルホン酸
(AS)浴
UTB AS-S(アルカノールスルホン酸第一スズ) 193(154〜270)g/L 97(88〜194)g/L
UTB AS-P(アルカノールスルホン酸鉛) 3.5(3〜5)g/L 1.5(1〜3)g/L
UTB AS-P(アルカノールスルホン酸鉛) 100(81〜116)g/L 113(89〜126)g/L
     Sn++ 19.3(15.4〜27)g/L 9.7(8.8〜19.4)g/L
     Pb 0.7(0.6〜1)g/L 0.3(0.2〜0.6)g/L
     全般 100(80〜120)g/L 100(80〜120)g/L
UTB513Y 30(20〜40)cc/L 30(20〜40)cc/L
フェノールスルホン酸
(PS)浴
UTB PS-S(フェノールスルホン酸第一スズ) 240(200〜330)g/L 120(110〜160)g/L
UTB PS-P(フェノールスルホン酸鉛) 40(30〜60)g/L 20(15〜25)g/L
UTB PS-A(フェノールスルホン酸) 150(100〜200)g/L 300(250〜350)g/L
     Sn++ 18(15〜25)g/L 9(8〜12)g/L
     Pb 2(1.5〜3)g/L 1(0.8〜1.2)g/L
     全般 100(80〜120)g/L 150(130〜170)g/L
UTB513Y 30(20〜40)cc/L 30(20〜40)cc/L
ホウフッ化浴 ホウフッ化第一スズ (45%) 140(110〜280)g/L 70(60〜90)g/L
ホウフッ化酸鉛   (45%) 60(40〜120)g/L 30(20〜40)g/L
ホウフッ化水素酸  (42%) 240(200〜300)g/L 240(200〜300)g/L
     Sn++ 25(20〜50)g/L 12(10〜15)g/L
     Pb 15(10〜30)g/L 8(5〜10)g/L
     全般 100(80〜120)g/L 100(80〜130)g/L
UTB513Y 30(20〜40)cc/L 30(20〜40)cc/L
硫酸浴 UTB 硫酸第一スズ 60(40〜90)g/L 30(20〜50)g/L
硫酸(精製) 100(60〜180)g/L 100(80〜120)g/L
UTB 513Y 30(20〜40)cc/L 30(20〜40)cc/L

(注)AS浴、PS浴の浴組成はスズと鉛の比率を9対1の割合に、ホウフッ化浴は6対4の共晶ハンダめっきにしていますが、スズと鉛の比率を変えることによって任意のハンダめっきにすることができます。



【有効成分】
PS-S  金属スズとして7.5%、酸として15% AS-P 金属スズとして10%、酸として10%
PS-P  金属スズとして5%、酸として10% AS-P 金属スズとして20%
PS-A  酸として40%
PS-A80 酸として80%(めっき液増量防止用)

■めっき浴健浴方法(ASラック浴 100L)
  • 純水50LにUTB MS-A 10kg、AS-S 19.3kg、AS-P 0.35kgを加えて下さい。
  • UTB 513Y 3Lを加え溶解させたのち100Lに仕上げて下さい。
■健浴時における注意事項
  • 健浴時に使用する水は純水または脱イオン水を使用して下さい。


作業条件および管理上の注意事項
■作業条件
項目 ラック浴 バレル浴
温度 25(20〜30)℃
陰極電流密度 AS浴、PS浴、ホウフッ化浴
2(0.5〜15)A/dm2
硫酸浴 2(0.5〜30)A/dm2
(0.1〜3)A/dm2
陰極対陽極比 適宜
陽極 純度99.9%以上
沪過 連続沪過(3〜4回転/時)
かくはん 陰極移動1〜15m/分噴流式 回転数2〜8/分

■管理上の注意事項
  • 温度管理を確実に行って下さい。
  • 陽極は必ず純度99.9%以上のものを使用し、不動態化を防止して下さい。
  • ラック浴は必ず陰極移動を行い、品物に応じて液を噴流させて下さい。
  • バレル浴は品物に応じて回転数を調整し、つき回りをよくして下さい。
  • 連続沪過を行い、沈殿物を除いて下さい。(3〜4回転/時)
  • めっき後、5〜10%第三リン酸ソーダ溶液、60〜90℃に浸せきして変色を防いで下さい。
  • 浴槽は塩ビまたはゴムライニングを使用して下さい。


メッキ液の管理
■分析
めっき液中のスズ、鉛および酸濃度の分析は、ユニコンティンブライト、テクニカルリポートNo.2を参照して下さい。

■ハルセル試験
ハルセル試験は513Yの適正量を保持するために行い、バレル浴を0.5A・10分、ラック浴を1A・5分または3A・3分で温度25℃を標準にして行って下さい。

■光沢剤の消費量
光沢剤の消費はめっき浴からのくみ出し、電着物中への共析、経時による酸化分解の3点があげられます。
消費量  UTB513Y 0.5(0.25〜1)cc/A.Hr MS-A 1.0(0.8〜1.5 )g/A.Hr

梱包明細
AS-S NET 20kg AS-P NET 20kg、2kg MS-A NET 20kg
PS-S NET 20kg PS-P NET 20kg PS-A NET 20kg
PS-A80 NET 20kg  
513Y NET 18L  


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