ネビオスタンSL

商品のご案内

Products

≪ 表面処理 ≫

錫及び錫合金メッキ
有機酸浴
ネビオスタンSL
(セミブライト錫めっき)
ネビオスタンSLは有機酸ベースの高速セミブライト錫めっきプロセスです。滑らかな白色半光沢の析出皮膜は耐湿後のはんだ付け性にも優れ、ウィスカ発生リスクは非常に低く抑えられています。リードフレーム、コネクター等の高速めっきライン向けで開発されたプロセスです。
特徴
● ネビオスタンSLからは表面粗さの小さいフラットな錫めっき皮膜が得られ、特に湿度雰囲気による酸化の影響を受けにくい事からはんだ付け性に優れています
● 析出粒子は直径の大きな柱状構造で、ウイスカ発生リスクの低いめっき皮膜が得られます
● 最大30〜40A/d程度の高電流密度で使用可能です
● 添加剤1液タイプ、簡易分析が可能です

設備
めっき槽 ポリプロピレン、ポリエチレン、塩ビ
攪 拌 製品の移動および噴流による強めの攪拌
ろ 過 ポリプロピレン製のカートリッジフィルター(1〜5μm)で連続ろ過 、1時間当たりめっき液の5〜8倍量処理出来るものを設置
排気設備 必 要
ヒーター・冷却器 チタン、PTFE、石英等
アノード 純度99.9%以上の純錫アノード
チタン製アノードケースが使用可能 ポリプロピレン製等のアノードバックを使用


作業条件
項 目 管 理 範 囲
温 度 45℃(35〜50℃)
電流密度 5〜40A/dm2
電流効率 90〜100%
めっき速度 20A/dm2
10μm/min.


建浴組成
薬品名 容量(ml/L) 重量(g/L)
スタノピュア 錫コンク20 200 300
(Sn2+濃度として) 60
スタノピュア MSA 110 150
ネビオスタンSL 添加剤 100 100


メッキ槽の洗浄
別の錫めっき液から切り換える場合および新規設備でも必ずアルカリによるめっき槽、配管の洗浄を行って下さい。水酸化ナトリウム溶液もしくは水酸化カリウム溶液(3〜5%)で循環洗浄を2〜3時間行い、スタノピュアMSA(3〜5%)にて中和、最後に純水水洗を行いpH試験紙にてpHが中性となっている事を確認します

建浴手順
1. めっき槽に液量の1/3程度までイオン交換水を入れます
2. 攪拌しながらスタノピュアMSAを投入します
3. スタノピュア 錫コンク20を加えます
4. ネビオスタンSL添加剤を加え、イオン交換水で液面を調整し完了です

液管理
項 目 標 準 管 理 範 囲
Sn2+ 濃度 60 g/L 50〜80 g/L
遊離 スタノピュアMSA 120 g/L 90〜150 g/L
ネビオスタンSL 添加剤 100 ml/L 80〜120 ml/L


スタノピュア 錫コンク20 (Sn 300g/L、フリーMSA 60g/L)
    ⇒3.33ml/L加えることによって錫濃度が1g/L上昇します。
    ⇒同時に酸濃度も0.2g/L上昇します。
スタノピュアMSA (70wt%、フリーMSA 945g/L)
    ⇒1.06ml/L加えることによって酸濃度が1g/L上昇します。

使用上の注意
●素材に亜鉛が含まれている場合(真鍮等)、錫めっきの前にニッケルもしくは銅めっきを行って下さい。
ISO2093では素材が真鍮の場合、中間層のニッケルもしくは銅めっきの膜厚が少なくとも2.5μm以上であることを要求しています。この中間層は、はんだ付け性および外観に悪影響を及ぼす亜鉛の拡散を防止します。

●前工程液の汲み込みを防ぐ為に、錫めっきの前にスタノピュアMSA溶液(5〜10%)の浸漬工程の追加をお勧めします。塩素イオンが錫めっきの析出に悪影響を及ぼすことから塩酸浸漬は行わないで下さい。さらにニッケルめっき液の塩素も同様です。塩素およびフッ素はチタン製のアノードケースを腐食します。よってスタノピュア HSM-HTに転換する場合、以前使用されていた浴がホウフッ化物を含有していたのであれば、めっき槽の洗浄は特に入念に行われることをお勧めします。

排水処理方法
●水洗水および濃厚液(3倍以上希釈)は、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムで中和沈殿処理(pH9〜9.5)を行うことにより処理が可能です。
● めっき液が他の重金属を含んでいる場合は水洗水と1:5の割合で混ぜた後、同様の処理を行って下さい。
● その他有効な沈降処理として、凝集剤を用いる方法があります。

Produced by delight.ne.jp

表面処理の三明化成

表面処理の専門商社|国内・アジア各国における製造業のパートナー|SANMEI GROUP