スズメッキ

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≪ 表面処理 ≫

錫及び錫合金メッキ
硫酸浴
スズメッキ
スズは古くから重要な金属材料で、合金では青銅、はんだ等、また鉄板上の錫めっきではブリキがよく知られている。スズは融点が低く(231.9℃)極めて展延性に富み、大気中で変色しにくい。濃い酸や熱アルカリ水溶液には溶けるが、薄い酸、特に有機酸には殆ど溶けない性質があり、食品の持っている酸では侵されないことと他の金属に比べ毒性が極めて低いので、食品用器具のめっきに多く使用されてきた。
スズめっき浴はその浴のpHで酸性浴、アルカリ性浴、中性浴(弱酸性浴を含む)に分類できる。スズは強酸では2価のスズイオン、強アルカリでは4価のスズイオンからの析出が安定である。中性域はそのめっき浴によって2価、4価それぞれの価数が選ばれ、特に2価スズは沈殿を防ぐために錯化剤が必要である。
スズめっきには、ウィスカが発生しやすいので、ウィスカ防止のために素地、下地めっき、後処理などの配慮が必要である。
硫酸浴
 陰極効率が90〜100%で非常によく、2価スズからの電着のため、スズ酸ナトリウム浴より能率がよく、約2.6倍といわれている。常温で作業ができ、添加剤(ゼラチン、β−ナフトール、クレゾールスルフォン酸)により乳白色または半光沢の均一なスズめっきが得られる。最近では界面活性剤を組み合わせた添加剤も多くなっている。界面活性剤はスズの結晶成長点に吸着し、結晶成長を抑制することにより結晶を微細化し緻密で平滑なめっきにする。光沢めっき浴の場合は、さらに結晶を微細化させるために光沢剤といわれる各種の有機化合物(アミン−アルデヒド反応性生物、芳香族カルボニル、アルデヒド化合物など)が添加される。なかでもホルマリンは光沢剤の過剰析出を抑制する作用があるが、最近は環境問題からホルマリンを使用しない光沢剤も販売されている。表−1に硫酸スズめっき浴の組成を示す。

表−1 硫酸スズ浴の組成の例
成分と条件 最適値
硫酸第一スズ 20〜40 g/l
硫酸 100〜190 g/l
添加剤(無光沢、半光沢、光沢用市販品) 適量
界面活性剤、アルデヒドなど
温度 15〜25℃
電流密度 0.1〜4 A/dm2


 スズめっきに不純物が共析するとハンダ付け性が低下する。亜鉛、ニッケル、鉄などスズより卑な金属は共析しにくいが、銅など貴な金属は共析しやすく影響が大きい。鉄は共析しないが水酸化鉄の沈殿になって液が汚れる。陰イオンでは硝酸イオンが有害で、光沢めっきが出来なくなり、500mg/lを超えると電流効率が低下する。塩素イオンは高電流密度の外観に影響を与える。



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